子どものときに抱えたトラウマが原因で
複雑な心の病を発症することが分かってきた今
アメリカでは、子どもたちへのトラウマ治療に
力が注がれています
アメリカ、ネブラスカ州にある
愛着・トラウマセンターです
(The Attachment and Trauma Center of Nebraska)
5年前に設立されました
摂食障害や自傷行為、薬物中毒などの
さまざまな問題を抱えた子供が
これまでに1500人以上も訪れています
運営費用の多くは税金と寄付金で賄われ
患者の負担は最小限にとどめられています
子どもを治療することの大切さが理解されているためです
所長で心理療法士のデブラさんです
(デブラ・ウェッセルマン所長)
トラウマを子どものうちに治療できるかどうかが
その後の人生を大きく左右すると考えています
デブラさん トラウマ治療によって、子供の心の深いところで変化が起き、癒やしの効果が生まれます。そうすることで、子どもは初めて親を本当に信用することができるようになるのです。
そして正常に発達し、成長していくようになり、行動も普通になっていくのです。
14歳のネイトくんです
窃盗や暴力、薬物の依存症が問題となり
ここを訪れました
両親は既に死亡し
現在は親戚が育てています
なぜ少年は問題行動を続けるのか
原因となるトラウマはないか探っていきます
やがて、幼いころ育児が放棄され
そのことが深刻なトラウマとなっていることが浮かび上がりました
ネイトくん 僕がものすごく体調悪かったのに、父さんは看病もしないで酔っぱらってたんだ。
育児放棄をはじめとした虐待によるトラウマの治療が
3カ月続けられました
その結果、少年の問題行動は減り
薬物のしようもやめることができるようになりました
(並行して薬物依存症も治療)
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