(6)「探偵に頼むことの是非」 あさイチ いじめ 誰が子どもを守れるのか

中谷文彦アナ　確認なんですけれど、当事者による録音は違法ではない。そして裁判でも証拠として認められるということなんですね。
　あと、いじめ探偵なんですが増えてるんです。ただ、内容はさまざまで、もし利用する場合はどんな調査をするのか、そして値段はいくらなのか、そういうところをしっかり話し合わなければいけないということなんですが、まず利用する是非ですよね、親として。

有働由美子　ファックスが来てます。

愛知県40代の方
「いじめの探偵いいと思います。
学校や親が協力しあうだけで解決できればいいですが、
それができないなら、
証拠がなくて有耶無耶にされるケースが多い中、証拠があれば事態を動かすことができます。
賛成です。」


元教師の方
「いじめに関しては、
巧妙な手口で行われていたりして教師に見えないこともあります。
私立探偵については、
先ほどのインタビューの女性のように自分はしないけれど、
親の気持ちは分かります」


三重県40代の方
「息子が言葉によるいじめを受けうつ病になりました。
自傷行為を繰り返しています。
私は子どもを守るためにICレコーダーを使い、
その子どもの暴言を録音、先生との電話内容も録音しています。」



有働由美子　ということなんですけれども。

室井佑月　まず、いじめられてる子に何か問題があるわけじゃなく、援交をわざわざさせたりとか、いじめっ子のほうが病んでるわけじゃない。
　だから、そういうところから、親だったら病んでる子のところから逃すっていうことをやりたいけど、でもみんなただ逃すってやってたらいじめってなくならないと思うのね。
　そうすると、やっぱり証拠をつかんで、逃げると同時に卑劣ないじめをした人のことを責めないと、結局その子の心の闇っていうのはずっとなくならなくて、また新たなターゲットができるんだと思うのね。
　だから両方のこと、いじめっ子のことを考えても、いじめられっ子のことを考えても、本当はそこまでしたほうがいいんだと思う。

有働由美子　つるのさんはどうですか。

つるの剛士　うーーん。ちょっと、これは、一般論で言え・・・なんて言うか世知辛いというか、寂しいっすよね、これ。
　ほんとにどこまで人を信用していいのかとか、もしこれがばれちゃったときに、今後その子たちどうなるのかっていう心配もあると思うし。

室井佑月　でも覚えてると思うけど、大津の事件とかもそうだったし、虫の死骸食べさせたりとか、仲間がいるところ1人だけ裸にさせられたり、そういうふうなことまでさせられるんだよ。人間としての尊厳がすごく傷付くようなこと。

つるの剛士　うん。

井ノ原快彦　でも、これ今(の時代)だからこうなのか、尾木さんが教師として働いてらっしゃったときも、こういう卑劣ないじめが起きていましたか？

尾木直樹　起きていましたね。ただ、今みたいにSNSとか、いろんなツール使われるようなことはなかったですから、もっと目に見えましたけれど本質的には同じです。

井ノ原快彦　先ほど、裸の写真を撮ったと、で「返して」って言っても、昔だったら「ネガをよこせ」って言えばよかったけど、今ネットに流しちゃいましたってなったら、ねえ。

室井佑月　怖い。
　だから、その援助交際を強要していた側は、ちゃんと謝ったりとか、自分のしたことの罪っていうのをどのくらいの大きさのことでってちゃんと理解して更正したと思う？

井ノ原快彦　いやー、僕、してないと思うんだよな、なんか。

中谷文彦アナ　尾木さんどうですか。いじめに探偵を使う。教育の現場の人としてどう考えますか。

尾木直樹　探偵ですか。

中谷文彦アナ　ええ。

尾木直樹　こーれはねえ。やっぱり、基本・・・気持ちは分かりますよ、先ほどのお母さんの気持ちとか、僕も気持ち分かるんですけど、これが入ってきたら教育が崩壊しますよね、極端な言い方すれば。
　なぜかというと、信頼関係がないわけで。
　で、恐らく、その筆箱に隠しカメラあるんだったら、みんな何かあるかチェックしようぜとか、そういう遊びとか変なことが流行って、それは不信感を前提にしているわけでしょ。先生からかかってくる電話全部録音して、(録音されてる)かもしれないと思ったら教師は何にも言えなくて、ますます事務的なことしか対応しなくなる。
　だからそこんところ突破どうするか・・・。

室井佑月　援助交際の強要なんて、すごい大犯罪でしょ。

尾木直樹　うん、大犯罪。

室井佑月　そこに行き着くまでに教師が何とかしてくれないんだとしたら、親がなんかするしかないじゃない。

尾木直樹　それもう犯罪だもん。いじめのレベルを超えていて、大変な重犯だと思うんですよね。
　それは警察に頼んでもいいし、警察も動くっておっしゃってるわけなんですよね。そういう正規のルートを通して専門機関と学校が協力し合わなきゃ駄目だし、親のほうもできるだけ・・・私立探偵がいけないって言ってるわけじゃないのよ、先ほどのように(阿部さん)すごくいい顔されてて、大好き(笑)　すごく柔らかな方で、すごくいいっと思うんですが、やっぱりできるだけ公的なところ使いながら、でも・・・。

中谷文彦アナ　いじめ防止対策推進法で警察と連携するということが法律で決まったんですよね。重大な被害が出る恐れがあるときには警察と連携するようにという。だから警察に訴えていくっていうことも今後は可能になる。

尾木直樹　で、警察のほうも受け止めますよって全部に発信されましたので。前、大津のときに受け取らないってことがあって大問題になりましたよね。でも、それはやめますということです。

有働由美子　この大きな犯罪になる手前の、言葉のいじめとかで、それでもすごく傷付いてしまう場合に、警察っていうことでもないしっていう・・・。

尾木直樹　おっしゃるとおりなんですよ。

井ノ原快彦　どこからなのかっていう。

有働由美子　うん。皆さんから既に800件のメールやファックスが来て・・・。

井ノ原快彦　1100通。

有働由美子　1100。後ほどご紹介したいと思います。





井ノ原快彦　きょうはいじめについてお伝えしています。

有働由美子　これまで1300通を超えるメール、ファックスを頂いてます。いろいろな意見を頂いてますが・・・


京都府20代の方
「探偵を使うことには賛成です。
小中学校のころ、いじめのようなことをされていました。
学校ではどうやったら彼らに復讐できるかということばかり考えていました。
殺人事件に発展してもおかしくなかったのではないかと今では思います。
ため込み過ぎて事件に発展する前に、非道であっても闘う姿勢は必要だと思います。」


東京都40代の方
「室井さんのように自分で乗り込んで行って一緒に叱ってくれる親だったらいいですが、
うちの子はいじめていないという親も多いです。
子どもも嘘を付きますし、
そちらの子が何々をしたからこれはいじめではないと逆襲に遭うことも多いです。
そうなるとかえって長引くこともありますよ。」

東京都40代の方
「保護者会で話し合いを本気でやっていますか。
先生や生徒や、特定の人を糾弾するだけで満足していませんか。
なあなあのお気楽な職場じゃないんです、今の学校は。
殺すか殺されるかの戦場なんです。」

埼玉県20代の元中学校教員
「何も悪くないのにいじめの対象になってしまう生徒の味方は全力でします。
ただ、いじめの加害者が被害者になることがあり、
その保護者は加害者だったことは棚に上げます。
いじめはいけないことですが、
それ以前のことから掘り下げて話していかないと何の解決にもなりません。
学校は大変です。」


有働由美子　さまざまな意見を頂いております。
　さ、続いては？

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