2013年10月11日金曜日
(3)「教師の課題、問題意識」 あさイチ いじめ 誰が子どもを守れるのか
中谷文彦アナ 実際の教師の声聞くことができました。現場の生の声をお聞きください。
VTR
なぜ教師によっていじめ対応に差があるのか
いじめ問題に熱心に取り組んできたベテラン教師が
現場の課題を語ってくれました
中谷文彦アナ 子どもが訴えても「様子を見ます」と言って結局対応してくれなかったとか、そういう意見も多いんですが、実際そういうことっていうのはあるんですか。
中学校教師 はい。保護者も教員も子どももそうなんですけど、いじめの捉え方にいじめられた側も悪いという認識が少しはあるんですね。だから、その原因があなたにもあるんじゃないかって担任が判断した場合は、上にあげて(問題を)大きくするより「君にも問題があるから注意して(様子を)見る」と止めるケースもあるんじゃないかなと思いますね。
さらに、いじめの構造が複雑になり
教師の対応が難しくなっていることを指摘しました
中学校教師 いろんなケースがあると思うんですけど、集団でいじめをしている場合、順番に被害者が変わっていくケースもあったりとか、被害者が何か悪口を言ったから加害者が何かをしたというケースもあることはあるんですね。これは被害者側にも問題があるということで、被害者側の視点に100パーセント立って解決に取り組む姿勢には立たないということがある。
いじめに対して十分な対応ができない教師がいる原因に
教師を養成する大学にも不備があると指摘する専門家もいます
藤川大祐(千葉大学教育学部教授)
一応生徒指導については必修で学ばなくてはいけないことになっていますので、何がしかのことは学んで大学を出ているはずです。しかし具体的に現場で使えるノウハウまで学べているかというと、実態としてはそうなってないでしょうね。
ですからそこのギャップをどう埋めるかが大学の教員養成教育の大きな課題だというふうに言えます。
つるの剛士 実際いじめが起きてるのは学校という現場ですからねえ。でも、僕らそこ見えない、入れないわけだから、先生にまず見てもらうしか方法はない。
有働由美子 小学校の先生からファックス頂いてまして、埼玉県50代の方ですが
「いじめについてテレビでやらないでください。
こうやってテレビでいじめを取り上げると必ず真似する子どもが出ます。
本当に困っています。
いじめの方法を教えているように思いますし、実際は見えないところで起きているので分からないことも多いです。やめてほしいです。」
室井佑月 私、先生が見えないところで行われているっていうけど、嘘じゃないかと思うの。うちにちょっと遊びに来るだけで、その子どもたちの集団ってヒエラルキーみたいなものが、この子リーダーで、この子からかわれていじめになっちゃう恐れもあるなとか分かるもん。数時間家に遊びに来るだけで。
井ノ原快彦 ちゃんと見ていれば。
室井佑月 うん。言葉はきついけど優しい子だとか、ちょっと乱暴なところあるなとか分かるから、それを学校で毎日顔合わせてる先生が分からないっていうの嘘な気がする。それかよっぽど能力ないか。
中谷文彦アナ 現場に詳しい方にも来ていただきました。
教育評論家で法政大学教授、教師の生活も22年経験している、尾木ママこと尾木直樹さんです。よろしくお願いします。
尾木直樹 よろしくお願いします。
井ノ原快彦 胸元がキラキラしてますね(笑)
尾木直樹 これがないと駄目(笑)
中谷文彦アナ 実際教師の現場、こういったVTRのような考えの人は多いんですか?
尾木直樹 そうですね。最後のいじめ(問題について)番組でやらないでくれというのはちょっと変な気がしましたけど。ただ、具体的にどう対応していいのか分かんないっていうのはその通りですよ。
井ノ原快彦 先ほど、実際のノウハウまではというお話がありましたけど。
尾木直樹 うん。持ってない。それと持とうともしないのは、中学校の先生おっしゃってましたけど、いじめられるほうにも問題があるという捉え方、その子が問題持ってるんだから100パーセント被害者側に立てない、そしたら救おうと思えないんですよ。「あなたもここがあるからね」って。
学校の教師の本能的なところなんですが、どの生徒も成長させようって思うわけ。それがまた仕事でもあるでしょ。そしたらあの子に言い返せないとこが問題だと思ったら、強く言える子にしようと思うんですよ。そうすると様子見ちゃうわけ。
井ノ原快彦 強く言わせる方法として何かしらの手ほどきというか・・・。「強くなりなさい」だけで終わってしまうと、やっぱり突き放されたっていう気持ちに子供がなってしまう。
尾木直樹 ずっと(いじめが)続いていきますよね。やっぱり、加害者の子に「それは駄目なのよ」と。被害者の子を守る立場に立たなきゃ駄目なのよ。
井ノ原快彦 そういうとき尾木さんはどうされてました? 学校でいじめに直面したときというのは、どういうふうに対処されてましたか?
尾木直樹 もう絶対いじめを許さなかった。ですからいじめてる側をとっちめるって言ったら変ですけど、(加害者の)持ってる問題点、いじめたくなっちゃう気持ちっていうのにも寄り添いながら。家庭的にいろんなプレッシャーがあったり、そういうものを受け止めてあげるの。そしたら泣きながら反省しますし。
それからやっぱりいじめられてる子にも「こういうときは嫌って言っていいんだよ」っていうのも教えます。
有働由美子 尾木さん、ただこんなファックスも来てます。埼玉県10代で”いじめられている”というペンネームになってるんですが、
「いじめに親が出てきて学校と話し合ったためにいじめがひどくなりましたし、
こういうテレビやめてください、つらいです」
ということで、せっかく学校で問題に上がっても解決しないじゃないかっていうお子さん。
尾木直樹 それ、やっぱり今の時期の問題点だと思いますよね。暴力団の話なんかとおんなじですよ「あんまり取り上げないでください、うちらお店がやられる」とかいうのと同じで、やっぱり学校全体に一人一人の違いを認め合って、不当なことは許さないんだよ、人権侵害は許さないんだよというムードが流れてないからです。だから学校全体の雰囲気が沈没しちゃってると、その今の子のような気持ちはすーごい分かります。
有働由美子 つるのさんはいじめられた経験もおありになるということで、学校に対して期待というか、こうしてくれたらとか?
つるの剛士 まあ僕は中学校のときにそういう時期があったんですけど、彫刻刀で切られたり、意味分からないですけど洗濯ばさみで挟まれて青紫になって帰ったりしたときもありました。
あんまり参考にならないと思うんですけど、なにくそ精神というか、こいつらいつか見とけよみたいな、心が強かったんでそれは乗り越えて。あと仲のいい友達もいたし。
大人になって、その子たちみんな謝って「ごめんね」って。僕は逆に人の痛みとか早めに分からせてくれたんだなってプラスに考えて、「ありがとね」って言えるぐらいまで(克服)してたんですけど。
室井佑月 みんながそう強いわけじゃないから、多分その(ファックスの)いじめがひどくなるからっていう子はどうしても学校にいなくてもいいんだよね。学校なんていくつもあるんだから。もう本当につらかったら、いじめられて毎日毎日つらいっていうんだったら。逃げじゃないと思うよ、よその違う学校に転校したりとか。
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