2013年10月11日金曜日

(12)「尾木ママ反論」 あさイチ いじめ 誰が子どもを守れるのか



有働由美子 ここまでに2600通を超えるファックスを頂いています。
 ご紹介していきます。

福島県20代 ゆうきさん
「マスコミが掲げる理想論
 私は中学時代の3年間いじめを受けました。男子からも女子からも。
人間として扱われていなかったと思います。
自殺も考えました。でも死にきれなかった。
親は学校に相談しましたが、担任の先生に親が来たことをばらされエスカレートしました。
次の年度から加害者とクラスを分けてもらえましたが、それでもいじめは続きました。
マスメディアが取り上げるいじめ対策は理想論でしかないと思います。
実際はもっと暗く、冷たく、残酷で、出口の光など見えません。
あれから10年以上たちますが、いまだに夢に見てはうなされ、思い出しては傷付いています。
精神科への通院も続いています。
いじめの闇は深いです。」

愛知県20代
「兄は教師、私は教師見習いです。
正直な話、何でもかんでも教師が見ていながらというふうにしないでほしい。
生徒とは、40人いれば40通り動きまわる、予想のできない行動をする生ものなのです。
いじめとは家庭の問題が一番の原因なのです。
何でもかんでも教師、学校のせいにしないで。
気を付けて見ていても追いつかないということに気付いてほしい。
それからテレビでいじめを取り上げないでという教師が言うのはどうかと思います。
教師がいじめの問題から逃げたら教師失格です。」

長野県40代
「先生は神様じゃありません。
先生が変わればなくなる、学校や先生が対応すれば、
いじめ問題はそんなに簡単なものじゃありません。
私もいじめられた経験があるからよく分かります。
子どもは大人が考えるより、はるかにそういう意味で頭の回転がよく、卑怯な部分もあります。
もちろん、先生もいじめが発覚した場合には真摯に対応しなければなりませんが。
いじめというと、学校や先生を批判するのは保護者の責任逃れではないでしょうか。
こういう世の中をつくってきた私たち全員に責任があると思います。」


つるの剛士 絶対そう。

有働由美子 それからもう一つ。

東京都40代 エリーさん
「尾木さんは言って聞かせれば泣いて反省すると言いますが、そうではないです。
今、本当に子どもはいろいろです。
親が多様化したせいで子どももいろいろです。
きちんと保護者としての役目を果たせていない親も多いです。
(片親なんてざらです。親が日本人とも限らないし、言葉がちゃんと通じているとは限らない。
ちゃんと言って聞かせても理解できていない、)
理解するベースのない子どももいるのです。
保護者が自分の時代のことを照らしあわせて想像がつく範囲ではありません。
(尾木さんだって様子を見ると言っているじゃないですか。)
教員に相談して、最終的には被害を明確にして、警察に被害を伝えるしかありません。
(大体、あなたなら)教員の見ている前でいじめをしますか。
教員は分かりにくいと思います。」

(かっこ内は番組では割愛された部分)


有働由美子 尾木さん何か?

尾木直樹 あ、これにはね、反論がありますね。
 おっしゃるのは現実だと思うんですけども、例えば大津の事案なんか、あれだけひどい加害でもお話を一緒に聞く、委員会が聞く中で、心は変わり始めますから。
だから、やっぱり聞く姿勢っていうのはものすごい重要だと思いますね。

有働由美子 聞くというのはいじめた側?

尾木直樹 ええ、いじめた子もですね、やっぱり未熟な発達途上にある子どもなんですね。で、どこに歪みがあったのかっていうこと丁寧に聞いていく。罰するだけではなかなか難しい。
 その子が大人になって、社会に出ていろんなことやったら同じいじめ社会になっちゃうわけですから。

有働由美子 それからアメリカのいじめ対策というのを頂いているんですけど、


「私の子どもがアメリカの学校に通っていたときのいじめ防止対策は画期的でした。
お休み時間がなく、トイレは授業が始まってから教員に断って行きます。
お昼休みは先生が休憩している間、ボランティアが教室に入って
常に大人の監視も目が届いています。
要するに、子どものみの環境をつくらないということ。
また、万が一いじめが発覚したときは、1週間校長室で勉強させるなど、
徹底して子どもに分からせます。
それに対しては先生の権限は非常に強く、
加害者の親が出てきて学校に文句をいうということはありません。
(教育委員会のメンバーが地域の住民から選ばれるという民主制もあるかもしれません。)」



中谷文彦アナ いじめ防止対策推進法が新しく施行されましたけれど、出席停止とか措置ができるというふうになりましたから、日本もこうなることは可能になりますね。

尾木直樹 ええ。

有働由美子 まだまだ話し合わなきゃならないことや、理解しなきゃならないことがたくさんありますね。
 皆さんありがとうございました。

(終わり)




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