その脳裏には一人の男の存在があった
宮崎 パクさんの取材の成果はどうですか。
パクさんと呼ぶ、唯一無二のライバル、高畑勲だ
宮崎 パクさんは何やってるんだろうね。
徒歩20分のスタジオで高畑の映画づくりが進んでいた
題材は『竹取物語』
75歳を超えてなお、その緻密な演出術は健在だった
高畑 人の動きって印象変わるんですよね。それをやってみているだけなんですけど、タイミングを。
サッと出すところは早くして、引きつけるところをタップリというか、ゆっくり目に。
高畑の取材に行った後には宮崎からメッセージが残されるようになった
(ホワイトボードに「次のステップ、語らせるのではなく撮(よ)みとるべし。かくされた絶望の深淵をこそキロクせよ」の文字)
宮崎 絶望の深淵っていうのは言葉がすごいけど。なんか映画ってね、つくってないと寂しくなるんだよ。つくりたくなるんだ。つくれるような気がするの。やっていくとその要求された荷重の負担に耐え難くなるんですよ。
もはや、互いに励まし合うような間柄ではない
それでも高畑の存在が宮崎の支えになっていた
おすすめ
「神様教えてくれませんか」宮崎駿スペシャル『風立ちぬ』1000日の記録(7) プロフェッショナル仕事の流儀
「庵野が僕が完成させますからって」宮崎駿スペシャル『風立ちぬ』1000日の記録(8) プロフェッショナル仕事の流儀
「生きねばならない」宮崎駿スペシャル『風立ちぬ』1000日の記録(10) プロフェッショナル仕事の流儀
「イタロ・カプローニが宮崎駿に送った本」『風立ちぬ』ベネチア国際映画祭 ニュースウォッチ9
(1)「日本人と現象」探検バクモン 高畑勲×爆笑問題
0 件のコメント:
コメントを投稿